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電動キックボードの二人乗りは違法!交通ルールを徹底解説

自転車感覚で気軽に乗ることができ、街中でのシェアサービスも拡大している電動キックボード。二人乗りが違法だということをご存じでしたか?

この記事では、電動キックボードの違法性と交通ルール、危険性を解説しています。実際に起きてしまった事故をもとに、電動キックボードの二人乗りの危険性についてみていきましょう。

尚、当サイトではeバイクやキックボードなどさまざまな種類の電動バイクについて、以下のようにカテゴリを分けて説明しています。

電動キックボードの二人乗りは違法

2024年6月、大阪市において二人乗り電動キックボードと歩道で衝突し、首の骨を折る重傷を負ったとして被害者が損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁でありました。

地裁はこの判決で、同乗者も「共同不法行為」にあたるとして二人に約1,110万円の支払いを命じたのです。判決によると、運転者の前に乗った同乗者の帽子が、運転者の視界を遮ったとして共同不法行為を認めた形になります。

電動キックボードの二人乗りは、もちろん違法です。電動キックボードでは、最高速度が時速20kmまで出ます。そのような乗り物が歩道を走っていれば、事故は避けられないでしょう。もしも歩道を走る場合は、「歩道モード」に切り替えなければなりません。

電動キックボードのような「特定小型原付」とよく比較されるものは「バイク」ですが、二人乗りが許されているのは排気量51cc以上の車両です。原付(1種)は二人乗りが禁止されています。バイクよりも小さく、一人で運転することを前提に設計されている特定小型原付は、電動キックボード以外でもすべて二人乗りは不可能です。

電動キックボードの二人乗りした場合の刑罰

電動キックボードを二人乗りすると、「定員外乗車違反」になります。違反をすると…

●反則金:5,000円
●罰金:50,000円以下の罰金

となるため、注意しましょう。

また、ほかにも交通ルールとして交差点右折時は二段階右折をしなければならないことや、駐車違反、最高速度6km/hモードでない場合、車道モードでは歩道走行の制限として車道を走行することなどが挙げられます。

電動キックボードに免許は不要ですが、違反した場合は反則金がかかるため交通ルールは必ず守りましょう。

参考

電動キックボードについて(特定小型原動機付自転車以外)
特定小型原動機付自転車に関する交通ルール等について

電動キックボードの二人乗りの危険性

便利な電動キックボードですが、二人乗りができる仕様にはなっていません。おもな二人乗りの危険性は以下の通りです。

●荷重制限以上の重量
●バランスを取りにくい

無理やり二人乗りをした場合の危険性について、詳しくみていきましょう。

荷重制限以上の重量になる

電動キックボードには、安全に走行できる耐荷重が設けられています。たとえば電動キックボードシェアサービスの「LUUP(ループ)」では、耐荷重は120kgです。成人男性二人が乗ってしまえば簡単に超えてしまうでしょう。

耐荷重以上の重量で乗り続ければ、消費電力は増大して距離が走れなくなり、スピードは落ち、パーツが破損する恐れがあります。電動キックボードを二人乗りすることにメリットはありません。二人乗りは非常に危険です。

参考

LUUP(ループ)身長・体重制限

バランスを取りにくくなり事故を起こしやすい

電動キックボードは、細いボードの上に乗り、ハンドルを握って操作します。乗り慣れていない人であれば、走り始めるのにも怖さを感じるかもしれません。

このように、電動キックボードはバランスが非常に重要な乗り物です。一人乗りでさえバランス感覚が必要な乗り物に二人で乗れば、バランスを取りづらくなるのは想像に難くないでしょう。フラフラの運転では事故を起こす確率は大幅に上昇し、危険性が高まります。

まとめ

電動キックボードの二人乗りに関して、実際に起きた事故や危険性を解説しました。

電動キックボードの二人乗りは違法です。二人乗りにメリットはありません。事故を起こせば、運転者だけでなく同乗者も事故に巻き込まれるうえ、責任も科されます。絶対にやめましょう。

二人乗りは事故を起こしやすく、距離も走れず、罰則や罰金が科されます。一人用で設計されている乗り物は、必ず一人ずつ乗りましょう。

監修:池田大介弁護士

池田・國松法律事務所 代表パートナー弁護士(東京弁護士会) 各種交渉案件や刑事事件のみならず、TBSドラマ「下町ロケット」弁護士監修をするなど 個人・法人問わず幅広い分野で実績を積み上げる。 「依頼者の方々が円滑に生活・事業活動が行うことができるよう、少しでも心を軽くすることができるよう日々研鑽を重ねております。」
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