エコなイメージのある水素燃料ですが、水素をエネルギーとして走る特定小型原付は存在するのでしょうか?
また、水素燃料を使用することによる環境へのメリットには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。本記事では、水素燃料を使った特定小型原付と環境への影響について、詳しく解説しました。
尚、当サイトでは特定小型原付の分類として、eバイクやキックボードなどさまざまな種類の電動バイクについて、以下のようにカテゴリを分けて説明しています。
水素燃料で走る特定小型原付はある?
水素燃料とは、発電に水素やメタノールを使って水素と酸素の化学反応を引き出し、排出されるのは水のみという非常にエコな仕様の燃料です。ただし小型化が難しいといわれており、今まで特定小型原付のような小型の乗り物に搭載されることは現実的ではないと考えられていました。
そんななか、Hundredths(ハンドレッス)株式会社は、「ジャパンモビリティショービズウィーク2024」にて水素燃料電池で走るeカートを発表しました。製作したのは東京工科大学の学生というから驚きです。
車両は、エベサーの「Chat Kart(チャットカート)」がベースとなっています。通常は荷物を置くスペースとなっている座席下にバッテリーや燃料電池などを備えており、リヤバスケットには発電機を搭載しているのが特徴です。
さらにこのeカートは、取り扱いが比較的簡単な低圧水素ボンベを採用し、クリーンでエコなエネルギー供給を目指すとして研究が進んでいます。
水素燃料のメリット
水素燃料には、数多くのメリットが存在します。
●CO2を排出しない
●電力不足でも動かせる
それぞれのメリットを詳しく解説します。
CO2を排出しないため環境に優しい
水素燃料が発電する仕組みは、水素と酸素が結びつき、燃焼することによって電気を生み出します。その際に排出されるものは水素と炭素が合体した水のみのため、CO2(二酸化炭素)を排出しません。
二酸化炭素は地球温暖化の原因であり、異常気象や洪水、海面上昇や生態系の変化などあらゆるものに影響を与えています。環境にやさしいエネルギーを使うことは、これからも地球で住み続けるために必要不可欠な判断といえるでしょう。
また、水素が生み出すエネルギーを使えば、化石燃料を直接燃やすよりも高い熱を生み出せます。特定小型原付のみならず、産業や運輸、発電においても「環境・地球に優しいエネルギー」として注目を集めているのです。
電力が不足した際も動かせる
自然災害の多い国である日本は、たびたび大規模な被害を受けます。地震、火事、洪水、台風など、停電や発電所の停止など、電気や電力が使えない状況がいつ訪れるかわかりません。
水素燃料なら、水素さえあれば酸素(空気)はいくらでもありますから、災害時など非常事態においても非常に頼もしいエネルギー源となります。
水素を使った燃料電池は、エネルギー変換効率が83%となっています。ガソリンエンジンの最高効率は40%程度のため、非常に効率的にエネルギーを使える燃料なのです。
水素燃料の注意点
地球環境にも、災害にも強い水素燃料ですが、いくつかの注意点があります。
まず、バッテリーの価格が高くつく傾向にあるということです。水素燃料はいまだ研究途上のエネルギーであり、小型化や廉価版など、課題は多くあります。
また、水素燃料を充填できる施設が非常に少ないということも挙げられます。現在、充電スポット数は全国で約21,000ヶ所ありますが、水素が充電できるスポットは全国において4大都市圏を中心に154ヶ所となっています。いずれも車やトラックなど大型の水素燃料を対象としているため、まだ特定小型原付に対応している燃料ステーションはありません。
しかしこれらも、水素燃料の研究が進むにつれて広がりをみせることでしょう。
まとめ
今回は、水素燃料で走る特定小型原付についてご紹介しました。
未来の燃料である水素燃料には、小型化や燃料供給場所、販売価格などいまだ課題も多くあります。
しかし、すでにeカートでの水素燃料版は発表段階まできており、水素燃料で走るエコな特定小型原付を街で見かける日は、そう遠くないのかもしれませんね。
ライターmiyuがオススメするeバイク
ここからは、eモビリティ好きライターmiyuが厳選したおすすめのeバイクをご紹介しちゃいます!
カートタイプからバイクタイプなど、さまざまな種類がありますので、気になるモビリティがあればぜひお気軽にお問い合わせくださいね!
ChatBike
ebesah ChatBikeは、モビリティブランド「ebesah(エベサー)」が製造・販売をする電動バイクです。レトロ感と近未来感が合わさった見た目は、街中で目を惹くこと間違いなし!ChatBikeに乗れれば、風を切り自然との一体感を感じることができるので、いつもの移動をちょっと楽しくしたい方におすすめ!
ChatKart
ebesah Kartは、モビリティブランド「ebesah(エベサー)」が製造・販売をする電動カートです。ChatBikeの四輪版という見た目なので、バイクに乗ったことが無いという人でも安定しているので安心して乗れます!真ん中の箱状の収納スペースのほかに、後部にもカゴがあるので買い物した袋も楽々置けちゃいます。
TK-1
ZEFILL が提供するTK-1は、オフロードバイクのような独特なデザインが特徴の電動バイクです。見た目だけではなく、ブレーキ制御装置やバックミラー、合金ロックなどの安全性やセキュリティ性の高さもドライバーにとって嬉しいポイント!マットブルーメタリックとマットブラックの2色から選べるので、自分の好みに応じて選べます!
SPARK
SPARKは、アベントゥーライフ株式会社が展開するモビリティブランド「VELMO」の商品のひとつです!一定の速度を自動で安定させる、オートクルーズ機能はとっても魅力的。カラーバリエーションも3色あるので、好みの色に出会える可能性が高いのも嬉しいポイント!
MySmart16
MySmart16は、有限会社上山商会が展開する「SunSun e-Mobility」ブランドの商品です。特徴としては、なんといっても車両重要の軽さです!他の商品の半分程度の18.5kgしかないので、女性でも持ち運びがしやすいのも嬉しいポイント。小さく折りたためて、30kg以下の制限もクリアしているので電車にも載せられます!
※一般的にはeバイク=スポーツ型と呼ばれていますが、当サイトでは電動バイク、電動自転車など、総称としてeバイクと記載しています。

miyu
ハマっ子ライター。アクティブ女子として、eバイクに初挑戦し、アウトドアも大好き!日々の小さな冒険を楽しみながら、自由で楽しいライフスタイルを発信中。新しいことに前向きにチャレンジし、好奇心をシェアしていきます!